写真:ケアプランセンター センター長 介護支援専門員(ケアマネジャー) 福田 信幸さん
「とにかく、月末になると必ず残業が発生するんです。これはもう、どこの事業所も同じ悩みだと思うんですけれど……」
そう話すのは、株式会社ホットウィルでケアマネジャーとして働きながら、社内の「生産性向上委員会」の責任者も務める福田さんです。
「月末の残業」という高い壁を崩したくて
現場のプロでありながら、「生産性向上」の旗振り役を任されたのは、約3年前とのこと。そもそも、会社としてDXに取り組もうと思ったきっかけをお聞きできますか?
福田さん:介護業界ってどこもそうなんですけど、月末になると必ず多くの事務作業で残業が発生するんです。ずっと「紙」でやり取りする文化も根強くて。本来の介護業務以外の負担をどうにか減らしたい、という切実な課題がきっかけでした。
リスキリングキャンパスは、DX・AI講座の案内を北九州市からいただき、自ら手を挙げて受講した。約3年前から社内の「生産性向上委員会」の責任者に抜擢され、外部コンサルの支援を受けながらDX化を進めてきていたのですが、体系的な「研修」として基礎から学んだ経験はなく、改めてAIやDXの正攻法を学ぶためです。
AIという最先端の道具を、誰よりも『人間らしい温かさ』のために使おうとしている福田さん
DXに挑んだのは、単なる効率化のためではなく、「仲間の笑顔や、利用者さんと向き合う時間をこれまで以上に増やしたいため」と話します。
現場の切実な声から始まった…そんな、お忙しい中で学習時間はどのように確保されましたか?
福田さん:就業中はゆっくり腰を落ち着ける時間がほとんど取れないためJRでの通勤時間(片道40分)をフル活用しました。YouTubeで情報を聴いたり、気になる記事をAIに要約させて、それを移動中にチェックしたり。
AIを学びながら、AIを使って時間を捻出するような感じでした。

3年間の試行錯誤で得た知識が「点」から「線」につながった瞬間
実際に講義を受けてみて、手応えはいかがでしたか?
福田さん:第1回の講義が終わったときは、先生が何を言っているのか正直わかりませんでした(笑)
でも回を重ねるうちに、今まで独学でやってきたことが、フレームワークという『型』として自分の中に落ちてきたんです。「あぁ、あの時の取り組みはこういう意味だったんだ!」と言語化されて、パズルが解けるように繋がった瞬間が一番嬉しかったですね。
リスク管理も含め、責任者の立場として他の職員に「なぜAIが必要か」をどう伝えるべきか、という基礎が身についたのが一番の収穫でした。自分の言葉に自信が持てるようになったことで、社内への周知もスムーズになりました。
また講座だけでなく、アセスメントやキャリアコンサルタントと面談で立ち止まって自分を客観視する時間を確保できたと思います。自身の特性を知ることで、推進リーダーとしてのスタンスが明確になりました。
仲間と一緒に「面白がる」ことから始めたい
その学びを、今どのように活かしていますか?
福田さん:先日、社内で「AI座談会」を開いたんです。興味のある職員を募ったら20人ほど集まりました。レベルに合わせたグループ分けを行うなど、まずはAIを怖がらずに、どう業務に定着させていくか…来年度にはしっかり実務で使いこなせる体制を作りたいと思っています!
また最近、他の介護事業者からDXの取り組みを視察したいとのご依頼があり、業界内での関心度の高さを感じています。
まだまだ他業種に比べデジタルに苦手意識を持つ職員が多い介護業界です。他社への知見の共有も視野に入れ、将来的には業界全体の底上げを目指せたらと思います。
最後に、これから受講を考えている方にメッセージをいただけますか?
福田さん:「内容が難しいのでは?」と不安を感じる人や、「デジタルは苦手」という苦手意識がある人にこそ勧めたい。
立ち止まりそうな時も「型」に立ち返れば理解が深まります。まずは「考え方」を知るだけで、業務改善の視点がガラリと変わりますから。一歩踏み出してみれば、自分の幅が広がるのを実感できると思いますよ。

AIという最先端の道具を、誰よりも『人間らしい温かさ』のために使おうとしている福田さん。
DXに挑んだのは、単なる効率化のためではなく「仲間の笑顔や、利用者さんと向き合う時間をこれまで以上に増やしたいため」その動機がどこまでも純粋で、応援したくなりました!
企業紹介
北九州
リスキリングキャンパス
「北九州リスキリングキャンパス」は、市内企業の成長を願う、
すべての働く人を支援する学び舎です。
皆様の企業が変革の波を乗りこなし、持続的な成長を実現するため、
共に学び、共に成長し、新たな北九州の未来を、私たち自身の手で切り拓きましょう。